Warning: The magic method InvisibleReCaptcha\MchLib\Plugin\MchBasePublicPlugin::__wakeup() must have public visibility in /home/c4157370/public_html/damevet-4-6.com/wp-content/plugins/invisible-recaptcha/includes/plugin/MchBasePublicPlugin.php on line 37
【牛の発情】発情持続時間と人工授精適期について | 乳牛の病気について

牛の発情について④

 牛の授精適期は発情終了前後数時間であるという話でしたが、今回はAM-PM法は発情が変化してきている現在の乳牛にとって最適なのかという話をしたいと思う。

 アメリカの研究で、17牛群の2661頭の発情開始時期と人工授精のタイミンングが受胎率にどれほど影響するのか調査した論文がある。

 下のグラフは、発情発見から人工受精までの時間ごとの受胎率のグラフを引用させていただいた。

 AM-PM法のように10〜12時間後に人工授精した場合の受胎率も悪くないが、発情を見つけてからすぐ行なった人工授精でも同じような受胎率が得られていることは興味深い。

 そして15時間を超えると受胎率は下がっていく。

 この1998年の論文では、牛群ごとの平均発情持続時間が5.1〜10.6時間だった。

 高泌乳化に伴い発情持続時間が減少していることは良く知られている。前回の記事に書いてあるような教科書的な発情持続時間(5〜20時間、平均約11時間)ではAM-PM法は有効だったかもしれないが、近年の高泌乳化に伴い発情の持続時間が短くなっている状況では人工授精のタイミングが遅いのかもしれない。

 ただでさえ発情行動を見せにくい上に発情持続時間が短いとなると、発情発見した時点で排卵までの時間が短い可能性があるからだ。

 発情をしっかりみつけられず、受胎率があまり良くない場合には、獣医師や人工授精師に相談のもと、人工授精のタイミングをかえてみるのも一つの手かもしれない。

 参考文献

 Dransfield, M.B.G., Nebel, R.L., Pearson, R.E. and Warnick, L.D. (1998) Timing of Insemination for Dairy Cows Identified in Estrus by a Radiotelemetric Estrus Detection System. Journal of Dairy Science, 81, 1874-1882.
https://doi.org/10.3168/jds.S0022-0302(98)75758-3

コメント

タイトルとURLをコピーしました