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【牛の発情】牛の発情徴候と牛の発情持続時間について | ダメ獣医師奮闘中

牛の発情について②

 発情発見は非常に大切であるという話の続き。

 実際に牛の発情徴候や発情の持続時間について、書いていく。

 雌牛は発情すると一般的に眼つきが鋭くなり、高い鳴声で咆哮し、立っていることが多くなる。

 また、他の牛の外陰部を嗅いだり顎を他の牛の背中にのせる行動が増える。

 もっともわかりやすいのが、他の雌牛に乗駕(マウンティング)したり、他の雌牛に乗られても動かない行動(スタンディング)である。特にスタンディングは発情期にしか観察されない行動なので、有効的である。スタンディングは発情後期に多いといわれている。

 歩行数が急激に増えるのも特徴で、歩数計を着用している牛群では参考にしている農家さんも少なくない。

 他にも、食欲が減退したり泌乳量が低下したり外陰部が充血、腫脹(腫れぼったくなり)し、横しわが伸びたり、粘液を垂らすこともある。

 また、発情終了後2、3日ほどすると、外陰部から出血することもある(未経産牛では、翌日出血することも)。2、3日前に発情していたことの推測になり、次回の発情期周囲には、注意して発情を探すことができる。

 こういった発情徴候の持続時間は一発情周期あたり、平均11時間前後と言われていた。しかし、乳牛について言えば、近年発情持続時間が泌乳量の増加に伴って、平均7時間前後と短くなっていると言われている。それに伴い、スタンディングなどのわかりやすい発情徴候の回数も減少している。

 原因として、高泌乳牛はエネルギーバランスが悪く、卵胞の発育が悪いため、卵胞からのエストロジェン(発情ホルモン)分泌量が低下してしまうことが原因とされている。

 現在の酪農では、品種改良によりホルスタインの高泌乳化が進み、発情兆候が見えにくくなってしまい、適期に人工授精ができないことから、受胎率も低下している。

 日々診療で、発情のこない牛をみせられると、発情徴候を見抜くのが難しくなっている今、牛ごとの詳細な記録が重要だと感じる。

 いつ分娩して、微弱でも良いのでいつ頃発情徴候があったのか発情後出血があったのか前回いつ種付けしたのか。こういった情報を得た状態で、獣医師が卵巣や子宮を検査すると診断が真実味を帯びるし、人工授精師が種付けするかどうかの判断にも生きる。

 農家さんの稟告の重要性を改めて感じてしまう。1頭ごとの繁殖記録をつけていくのは忙しい農家さんにとっては容易ではないが、繁殖記録をつけているのとつけていないのでは、後々収益に確実に差が出ていると僕は思う。

                                          (続く)

 

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